本を借りる前に並ぶ位置を記したメディアセンター。1.5メートル離れて感染防止に努める=佐賀市の本庄小

 新型コロナウイルスの感染防止のため休校していた佐賀県内の県立学校や各市町の小中学校などが14日から、再開される。学校現場や教育委員会は、水泳の授業を中止するなど感染予防の対策を強化しているが、集団生活を送る上で密集などの「3密」を避けることは限界があり、難しい対応が迫られる。

 県教育委員会は、文部科学省のガイドラインに沿って換気の徹底や人数を分けた学習の検討など、再開後の感染防止対策を文書で通知した。児童生徒と教職員がマスクを着用することを明記し、給食では机を向かい合わせにせず、会話も控える。感染防止を理由に自主的に休む児童生徒は欠席扱いにしない。これらの特別措置の期限について県教委の担当者は「感染状況の見通しが立たず、当面続ける必要がある」と話した。

 文科省のガイドラインでは、児童生徒同士の座席を1~2メートル離すことが望ましいとしているが、40人規模の学級を抱える大規模校からは「空き教室がほとんどなくて距離を確保するのは難しく、マスク着用や換気の徹底をやるしかない」との声が漏れる。授業を20人以下で行う方針を示す武雄市は「各校で、できる限りの対応を考えているが、教員数の問題もあり、全授業での実施は難しい」としている。

 小城市や西松浦郡有田町などは水泳の授業について「更衣室が密集状態になり、換気も難しい」と中止を決めた。音楽では合唱や合奏を避けて鑑賞を先行させたり、家庭科の調理実習を年度後半にずらしたりするなど、各校で計画の変更を余儀なくされている。

 登下校時に密集する玄関やクラス単位で一斉となる教室の移動にも学校現場は気をもむ。杵島郡大町町では、保護者の意見を踏まえて集団登校を小学部と中学部で分ける。スクールバスを運行する多久市は、学校再開初日に乗車場所で座席の間隔を開けて利用するよう指導する。

 グループ学習など対面での学習活動も避けなければならず「密を避ける授業では話し合いなど『対話的学び』ができなくなる。これまでと違う形の授業で充実できるかどうかが心配」(大町町教委)との指摘も上がっている。

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