好生館にトラクターで届けられたコンテナいっぱいのタマネギ

佐賀県医療センター好生館の医師や看護師に伊万里牛のステーキ弁当を手渡す「楊柳亭」の菱岡英貴副料理長=佐賀市の同館

好生館に贈られた伊万里牛のステーキ弁当

保湿クリーム「ぼたん油」を渡す百田忠兼社長(右)と看護部長の佐伯悦子さん

佐賀県医療センター好生館の桐野髙明理事長(左から4人目)から感謝状を受け取ったJAさが中部地区嘉瀬青年部のメンバーら=佐賀市の同館

 新型コロナウイルスの対応に当たる医師や看護師を応援しようと12日、感染症指定医療機関の佐賀県医療センター好生館(佐賀市嘉瀬町)にさまざまな品が寄贈された。県産食材を使った弁当にタマネギ、ハンドクリーム。最前線に立つ医療従事者に物を通じて感謝とエールを届けた。

■県産食材弁当 有志の7事業者

 佐賀市内を中心とする有志の7事業者は、伊万里牛のステーキ弁当を贈った。6月1日まで、毎週火曜日に30食ずつ届ける。

 弁当は同市の老舗料亭「楊柳亭」が手掛けた。伊万里市の松尾勝馬牧場から提供を受けた伊万里牛をステーキにし、付け合わせにした総菜の具材や天ぷら、イチゴも協賛企業や生産者からの提供品を使った。

 発起人で、市内でトレーニングジムを経営する古賀久達ひさみちさん(28)は「うちも売り上げは落ちており、医療従事者をはじめ、いま頑張っている人を応援することしかできない。伊万里牛など食材も消費が落ち込んでいると聞き、食品ロスになってしまうのも防ぎたかった」と話す。

 弁当は感染制御部や救急科、集中治療部、呼吸器内科、総合内科の医師と看護師に届けられた。救急科の男性医師は新型コロナウイルスへの対応について「最初はものすごい不安感があった。皆さんの応援が伝わり、力になる。本当にうれしい」と感謝を述べた。

 弁当に加えてトマトも贈られた。

■保湿クリーム 忠兼総本社

 動物油脂製造販売の忠兼総本社(佐賀市高木瀬町)は、イノシシの脂を使った保湿クリーム「ぼたん油」70ミリリットル入りを600個贈った。

 感染症対策による手洗いや消毒の徹底で、手荒れを訴える人も多いという。佐伯悦子看護部長は「一日に何度も手を洗い、肌が荒れてしまっても感染リスクは高まる」と医療現場の苦労を明かし、早速試したクリームについて「臭いもなくしっとりする」と喜んでいた。

 百田忠兼社長(34)は「非常時こそ支え合いたい。私たちにできる保湿で、医療従事者をサポートできれば」と語った。今後も医療機関などへの寄付を検討している。

■タマネギ1トン JAさが嘉瀬青年部

 地元の農業青年でつくるJAさが中部地区の嘉瀬青年部は、豊作ながらコロナ禍を受け、消費が落ち込む旬のタマネギを約1トン贈った。

 同青年部の中島慎司さん(34)が育てたタマネギを6戸の農家で収穫し、トラクターで運び入れた。佐藤清治館長は「大きく立派。入院患者への給食に使い、スタッフでも分けたい。現場も和むと思う」とほほ笑んだ。

 今季のタマネギは、北海道産が今年開催予定だった東京オリンピックに向けて作付けを増やしていた上、学校給食休止の影響もあり、市場価格が暴落しているという。同青年部の杉町嘉彦副部長(37)は「すごくいいタマネギができたのに捨てるのは歯がゆい。農家も病院職員と共に闘っている気持ち」と話した。

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