マイナンバーカードに関する臨時相談窓口の順番を待つ多くの市民=9日午前、佐賀市役所

 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言に伴い、佐賀県が施設や店舗に求めていた休業要請が解除されてから初めての週末となった9日、県内は人の往来が戻り始めた。ボウリング場や温浴施設には常連客が足を運び、国の給付金に関する相談窓口を設けた佐賀市役所にも長い列ができた。マスクを着用し、人との間隔を空けるなど、警戒感を保ちつつ、少しずつ日常を取り戻そうとしていた。

 雨に見舞われた佐賀市。約2週間ぶりに7日から営業を再開したボウリング場「ボウルアーガス」には、午後1時までに約60人の客が訪れた。通常の半分以下だが、インストラクターの橋本朔也さん(26)は「再開できて一安心」とほっとした表情を見せる。

 間隔を空けてレーンを案内し、使用済みのボールは専用の返却ラックを設け、その都度消毒する。受け付けの際に客を検温し、身分証を確認して県外客は断る徹底ぶりだ。ボウリング歴20年以上の古賀秀美さん(50)=小城市=は「外出自粛中からうずうずしていて、やっと投げられた。喜ぶ時はエアータッチで、いつもと違う雰囲気がある」と話した。

 緊急経済対策として国民1人当たり10万円を配る国の「特別定額給付金」。佐賀市はこの日、オンライン申請に使うマイナンバーカードの暗証番号に関する臨時の相談窓口を設けた。午前10時の開所時には約80人が詰め掛けた。「3密」を避けるため、入場に制限がかかり、列は市役所の外まで続いた。パート従業員の女性(48)は「平日は混み合うと思って今日にしたが…」と人の多さに驚いていた。

 温浴施設も営業を再開した。杵島郡大町町の「大町温泉ひじり乃湯」には開店直後から地元住民を中心に客が訪れた。以前に比べれば客足は半分に満たないというが、「再開を待ちわびた人たちが喜んでくれた」とマネジャーの女性(77)。ただ、売り上げの大半を占める宴会は回復の見通しが立たない。「不安はあるが、このまま順調に終息してくれたら」。日常の風景が戻るのを心待ちにしていた。

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