新型コロナ関連倒産件数

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で倒産した企業数が、35都道府県の114社に急増したことが5日、東京商工リサーチの調べで分かった。3月末時点では25社だったが、5月1日までにさらに89社が倒産。負債額3億円未満と小型の倒産が少なくとも半数を占め、宿泊業や飲食業が目立つ。外出自粛や訪日外国人客の激減が体力の弱い中小・零細企業を直撃した。企業の資金繰りは日増しに悪化しており、倒産の増加傾向は続く恐れがある。

 業種別では、宿泊業が26社と突出し、続いて飲食業の16社、アパレル関連の10社だった。地域別では関東が38社と全体の3割超を占め、中部の18社、近畿の16社、北海道の11社、九州の10社が続いた。中国は9社、東北は7社、北陸は3社、四国は2社。

 都道府県別では東京都の26社が最多。静岡県と大阪府が7社ずつ、兵庫県が6社、新潟県と愛知県が5社ずつとなった。

 114社のうち負債額(1千万円以上)が把握できたのは102社。大型倒産の目安とされる10億円を下回った事例が82社を占め、うち57社が3億円未満だった。

 今回の倒産統計に含まれない負債額1千万円未満の倒産も4月だけで50社超あった。この中には新型コロナ関連の倒産もあり、大企業や中堅企業に比べて資金余力が乏しい中小・零細企業への影響が大きくなっている実態がうかがえる。

 4月30日には緊急経済対策の実施に向けた2020年度補正予算が成立し、中小企業などに対する支援が本格化してきた。5月1日には、収入が半減した中小企業などが最大200万円を受け取れる「持続化給付金」の支給がスタート。民間銀行や信用金庫も実質無利子・無担保の緊急融資の取り扱いを始めた。

 ただ、感染拡大の終息が見通せない中では、支援の効果が出にくいとの指摘もある。東京商工リサーチの担当者は「緊急融資を利用しても返済のめどが立たないため、いったん会社を畳む例も増えてくるのではないか」と話している。【共同】

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