工場の屋根を点検するドローン=愛知県豊田市(トヨタ紡織提供)

 トヨタ自動車系の部品メーカー、トヨタ紡織が、工場の屋根の点検や修繕にドローンを活用する全国的に珍しい取り組みを始めた。これまでは作業担当者などが足場を設置して高所から状況を確認していたが、転落の危険があった。ドローンによって上空から安全に状態を把握できるようになり、関心を示す他メーカーからも実施方法などについて問い合わせが来ているという。

 ドローンは、工場の広さなどに合わせて作成された自動飛行プログラムによって地上50メートルを飛行し、一定間隔ごとに写真を撮影する。2018年から一部工場で試験的に導入しており、20年度中に国内全工場に広げる。目視では把握しにくい屋根の傷みもドローンなら一目で確認でき、これまで3日程度かかっていた修繕作業も早ければ1日に短縮できるという。コスト低減にもつながっている。

 厚生労働省の18年の労働災害発生状況の調査では、死亡災害のうち、高所からの「墜落・転落」が256人と最も多く、全体の28%を占める。トヨタ紡織のグローバル安全衛生環境部の平傑(たいらすぐる)部長は「すべての工場で安全に働けるようにドローンを今後も有効活用していきたい」と話す。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加