大学に入学し、親元を離れて1人暮らしを始めた時、何とも言えない解放感があった。不安より「何でも自由にできる」との思いが強かった。他人に迷惑をかけないことを前提に、どこに行くのも、どう過ごすのも自由。夜更かし、朝寝、コンパにマージャン。振り返ると自由気ままな学生生活だった◆これまで、あまり意識することなく満喫できた「自由」。憲法に基本的人権が定められ、思想、信教、移転の自由などさまざまな「自由権」が保障されているおかげだ。コロナ禍で出された緊急事態宣言があくまで「要請」にとどまるのも、憲法に反してはならないからといえる。その代わりに憲法は、不断の努力と責任を国民に求める。外出自粛に協力し、このGWに帰省しない学生も多いだろうが、自由を保持していくための努力と考えよう。親は元気な声を聞くだけで安心する◆きょう5月3日は1947年の施行日にちなんで「憲法記念日」。基本的人権に加え、国民主権、恒久平和が大きな柱だ◆改憲、護憲、加憲、創憲…。憲法への意見はさまざまだが、47年に作られた中学1年生向けの社会科の教科書『あたらしい憲法のはなし』は「まずこの憲法に、どういうことが書いてあるかを、はっきりと知らなければなりません」と記す◆全103条は難しくても、前文だけでも目を通したい。(義)

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