日本銀行佐賀事務所は30日、2020年春の県内の金融経済概況を発表した。全体の景気判断は、新型コロナウイルス感染症などの影響から「弱い動きとなっている」と15年春の調査開始以来、初めてマイナスの表現を用いた。前期(20年冬)との比較も3年9カ月ぶりに引き下げた。

 各種統計をみると、1、2月は昨年10月の消費税増税の影響から持ち直しつつある動きが見られたが、新型コロナの影響が広まった3月以降について企業に聞き取った内容を踏まえ、厳しい状況と判断した。

 主要な項目の一つである個人消費では、外出自粛に伴う来客数の減少で百貨店・スーパーの売上高が下がった。旅行・観光への影響も深刻で、県内から県外への旅行は「国内外ともに大幅に減少」、県内への観光も「急速に悪化」とこれまでにない厳しい表現を用いた。

 蔵本雅史所長は「過去に例がないほど厳しい状況なのは間違いない」と語り、先行きについては「新型コロナウイルスの影響が個人消費や生産に出てきているが、長期化すれば、設備投資や雇用にまで及ぶ恐れがある」とみている。

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