緊急事態宣言の延長に関し、「今の段階で地方側から求めるのは違和感がある」と述べる山口祥義知事=県庁

緊急事態宣言の延長に関し、「今の段階で地方側から求めるのは違和感がある」と述べる山口祥義知事=県庁

 全国知事会は29日、テレビ会議で開催した新型コロナウイルス対策本部会合で国への緊急提言案を示し、全都道府県を対象とした緊急事態宣言の延長を求める方針を確認した。新型コロナ特措法に基づく休業要請に応じない事業者に対し、罰則規定を設ける法改正も要望。全国一律での対応に慎重な佐賀県の山口祥義知事らの意見も踏まえて、30日以降に最終決定する。

 学校の休校長期化に伴う「9月入学制」の導入については、国民的な議論が必要との認識で一致。導入検討も含めた国の方針を示すよう求める。

 会合で平井伸治鳥取県知事は、感染拡大が収まらない中で宣言が一部地域で解除されると「新たな人の流れが起きてしまう」と指摘した。一方、佐賀県の山口知事は「街も疲弊し、大型連休でめどをつけたいという強い気持ちでやっている。今の段階で地方側から宣言継続を求めるのは違和感があり、『まだまだ続く』と誤ったメッセージを与えてしまう」と強調した。

 会長の飯泉嘉門徳島県知事は、宣言の延長判断について「早く方向性を決めていただきたい」と政府に求めた。

 特措法では、緊急事態宣言に伴う知事の権限として休業要請に応じない事業者の店舗名の公表や行政処分に当たる休業の指示ができるが、罰則はない。石井隆一富山県知事は、休業要請に応じてもらえない県内のパチンコ店があることを挙げ「罰則を伴った法改正が必要だ」と主張し、多くの知事が同調した。

 9月入学制の導入も議論した。村井嘉浩宮城県知事は、休校長期化で「相当大きなしわ寄せが子どもたちにくると懸念される」と述べ、導入の検討を国に要請することへ理解を求めた。

 他の知事からは「骨太に議論しないといけない。慌ててやるたぐいのものではない」(山口知事)「どさくさに紛れて社会システムに関わる制度を導入すべきではない」(川勝平太静岡県知事)といった慎重論が相次いだ。このため国民的な議論を促しつつ、導入検討も含めた方針を国が示すよう求める。

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