ネット注文を受けた商品の発送作業をする渓山窯の篠原康年会長(右)ら=29日午前、西松浦郡有田町の渓山窯工房(撮影・米倉義房)

(上)延期の有田陶器市。当初の開幕日だった29日、ほとんどの店舗は休業し、ひっそりとしていた。(下)昨年同日の有田陶器市。雨にもかかわらず、多くの来場者が行き交う=西松浦郡有田町の皿山通り(撮影・米倉義房、鶴澤弘樹)

 例年、大型連休中に全国有数の集客を誇る有田陶器市を延期した西松浦郡有田町では、ほとんどの陶磁器店が臨時休業し、通りには焼き物ファンの姿はほぼ見られなかった。代わって開いたインターネット販売「Web有田陶器市」は、公式サイトが一時つながらないほどで、各店舗は「想像以上の売れ行き」と驚き、早速発送作業を進めた。

 午前9時、同陶器市の公式サイトは開始と同時に、全国の焼き物ファンからのアクセスが集中。30分ほどつながりにくくなった。

 老舗陶磁器メーカーの深川製磁は「びっくりするくらい注文が殺到した」と担当者。売り切れ商品も出て、急ピッチで補充したという。注文の備考欄には「昨年の陶器市でよくしてもらったから今年も買いました」などとコメントが寄せられ、担当者は「力づけられました」と声を弾ませた。

 例年行列ができる皿山通り商店会の朝がゆの碗わんも、取り扱い各店に注文が続々。渓山窯の篠原康年会長(68)は「こうして届けられてうれしい」と笑顔で箱づめした。

 通常、小規模事業者が開設した販売サイトの商品がすぐ売れることは少ないが、今回挑戦した45店には夕方までに計400件の注文が舞い込んだ。運営する有田商工会議所は「初の試みだが、手応えを感じている」と話した。

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