30年以上、障害者支援施設での交流活動など続ける新栄ボランティアのメンバー=佐賀市の新栄公民館

保護司として長年活動し、藍綬褒章を受章した黒川武征さん

「残り任期も精いっぱい務めたい」と語る深川ひろみさん

 2020年春の褒章受章者が発表され、県内からは1団体と4個人が受章した。緑綬褒章を受章した佐賀市の新栄ボランティアと藍綬褒章を受章した保護司の黒川武征さん(75)=武雄市、調停委員の深川ひろみさん(72)=唐津市=を紹介する。

 

【緑綬褒章 新栄ボランティア=佐賀市】

 30年以上にわたり、障害者支援施設への訪問や地域の高齢者支援などに力を注いできた。「できる人が、できるとき、できること」を合言葉に、現在は60~70代の38人が活動している。

 1989年に発足。ボランティア講座を受講した自治会長や民生委員らを中心に約40人で立ち上げた。これまで、県知事表彰や厚労大臣表彰を受けた。

 発足当初から、佐賀市の障害者支援施設「めぐみ園」を訪れ、利用者と交流を続ける。一人暮らしの高齢者宅を訪ねる見守り活動のほか、公民館で高齢者が対象の会食会も開いている。

 市丸眞子会長(69)は「30年前にボランティアを始め、いろいろと活動してきた皆さんがすばらしいと評価された結果」と話した。

 

【藍綬褒章 黒川武征さん(75)=武雄市】

 20年前、定年を迎える前任者から後任を頼まれた。「保護司のことは詳しくなかったが、人の世話が生きがいみたいなもんだったから引き受けた」

 親に認めてもらえずに罪を繰り返したり、薬物で再犯を重ねたりする姿を見てきた。「短い時間で心の中まで入ることは容易ではない」と難しさを語り、「更生は就業など生活できる環境がないと簡単にはいかない。もっと社会が受け入れる体制が必要」と訴える。

 町で出会い、視線をそらされると心配になり、あいさつしてもらえると安心する。定年まであと2年。武雄地区会長や県連合会の副会長も務める。「再犯率を下げるためにもうひと頑張りしたい。推進組織でもつくるかな」と笑った。武雄市武内町。(小野靖久)

 

【藍綬褒章 深川ひろみさん(72)=唐津市】

 法律の専門家ではなかったが、男女共同参画ネットワークの会長を務めており、「人と人をつなぐ視点を生かして、社会のお役に立てたら」と引き受けた。

 2002年の任命当時、貸金業者からの多重債務に苦しむ人が多く、深刻な社会問題になった。裁判所に駆け込む人たちの借金返済計画を考えるなど、「週3日は地裁に通った」と振り返る。

 最近は離婚調停が多い。「双方が相手の悩みに気付くことで、なるべく元のさやに収まるような方向を心掛ける」と話す。時には調停で携わった人と街で出会う。会話は交わさずも会釈と雰囲気で、うまくいってると分かり、安心することも。「残り任期も精いっぱい務めたい」と語る。唐津市菜畑。

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