新型コロナウイルスの感染が拡大し、佐賀県内でもクラスター(集団感染)が相次いで発生した。現在の感染状況や今後の対策の在り方について、感染症学が専門で県感染防止対策地域連携協議会の代表世話人を務める青木洋介佐賀大学医学部教授に見解を聞いた。

ハイリスク集団で感染

青木洋介教授

 「クラスター」はあくまで感染者の集団発生という意味であり、これによって直ちにフェーズ(局面)が変わったと捉えてしまうと、感染がどんどん広がるように思われる恐れがある。動揺が広がらないよう、言葉の意味を共通して理解することが大事だ。
 市中感染という言葉も出ているが、今回は特定の店内でのハイリスク集団で感染が起きたと考えるべきだ。外出や遠方への移動を自粛するなど、感染しないための行動をきちんと取っている人から複数の感染者が出ている状況ではない。
 外出自粛や手洗いの徹底など、これまでの感染防止策は今も有効だ。それを継続させつつ、リスクの高い行動を取っている人は一層の自粛が求められる。また、クラスターが発生した店を1週間程度の間に利用した人は、感染を拡大させないためにも、進んで各保健所に連絡してほしい。
 買い物も今まで通りでよく、必要な物をあらかじめ決めて来店し、店内にとどまる時間を短くするといった工夫があればいい。人との間の距離を一定程度取る「ソーシャル・ディスタンス」(社会的距離)の実践も望ましい。
 緊急事態宣言の期限は5月6日だが、現状はまだ今後の見通しが立つ時期ではない。とにかく外出などの行動を自粛し、感染者ゼロの日が長く続くことが求められる。まずは2週間、患者が出ないようにすることが必要だろう。

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