飲食店街を回りながら新型コロナウイルスへの警戒を呼び掛ける県と佐賀市の職員=佐賀市白山

 武雄市と佐賀市で23、24の両日、新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)が相次いで確認され、県内でも動揺が広がった。感染者が出た自治体からは、既に公共施設の休館や学校の休校などを実施しており「新たに打つ手はない」。市民からは感染拡大を不安視する声が上がった。

 県と佐賀市の職員9人は24日夜、佐賀市の繁華街・愛敬通りで通行者や飲食店主に訴えた。「家で過ごそう」「コロナ対策の協力を」-。県職員は「自分は大丈夫と思わないで」。子どもたちに休校で我慢を強いる中、大人が責任ある行動を取るよう求めた。

 感染が確認された自治体の首長は、住民に人との接触を極力避けることを改めて強調した。武雄市の小松政市長はメッセージビデオを通じて「大変重要な局面。一人一人の行動で、みんなの力で難局を乗り切り、感染を封じ込めよう」と訴えた。佐賀市の秀島敏行市長は、既に公共施設の臨時休館などを実施していることに触れ「新たに打てる手はなく、自重を求めたい」と、外出自粛などに対する理解を求めた。

 町内で初めて感染者が確認された神埼郡吉野ヶ里町は、防災無線で外出の自粛を呼び掛けた。伊東健吾町長は「情報は十分ではないがパニックを起こさないで」と冷静な対応を促した。

 町内在住者2例目の感染者が確認された西松浦郡有田町の松尾佳昭町長は、大型連休に通常営業をする陶磁器店に「陶器市を延期し、ウェブ開催にした意味を理解してほしい」と訴えた。

 23日に県内で初めてクラスターが確認された武雄市のナイトクラブ「イリュージョン」に、月1回程度行くという40代男性は「市中感染の現実味が増してきたのかも」。市外からの常連もいるといい「感染が広がるようなら武雄だけの話ではない。福岡からのホステスも結構いるけれど、行動を追跡できるのか」と不安がった。

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