小学4年生の時だったと思う。読書感想文の宿題が出た。読む本は自由。普段とは違う宿題に、級友からたくさんの質問が上がる。その中に「先生、読むのは漫画でもいいですか?」。期待したが、答えは「駄目」だった◆「コラムを書くなら漫画も参考にしては」と、子どもに勧められた漫画を読んだ。『ドクターストーン』は、ある日突然、謎の光で人類が石化し、3700年後に石化が解けて目覚めた科学大好きの主人公が、石器や道具、鉄、電気など、科学文明を取り戻しながら人類を救い出すという設定で、科学の話が満載だ。『ランウェイで笑って』はファッションがテーマ。専門用語の解説がつき、勉強になる。外国人から高く評価される日本文化の中でも、漫画やアニメは抜きん出ていると実感する◆本という漢字は、木を切る時の目印を木の下部につけたことが成り立ちとされ、基本など幹という意味がある。木の札に文字を書いた木簡を束ねたことから、書物という意味にもなった。幹を大きくするためには、本が欠かせないというふうにも解釈できる◆さて、読書感想文の宿題で褒められたことで、筆者は文を書くことが好きになった。今なら、担任も「感想文に漫画部門を設けようか」と言ってくれそうな気がする◆5月12日まで「こどもの読書週間」。本を手に取ろう。(義)

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