普段は観光客らでにぎわうが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で人通りもまばらな呼子朝市=11日、唐津市呼子町呼子

 新型コロナ特措法に基づき、佐賀県から要請を受けた施設の多くが22日から休業や営業時間短縮に踏み切る中、県が示した支援金15万円の交付基準に一部で戸惑いが広がっている。飲食店や居酒屋が支援金を受けるには「午後8時~午前5時」の営業休止が条件だが、夕方までで営業を終える店は対象にならないためだ。基準緩和を求める声も上がっている。

 佐賀市三瀬村の「三瀬そば街道」。約10店が点在するが、夕方までに営業を終えるところが多い。そば店を営む女性(64)は「うちは午後5時まで。新聞を読む限り、対象には入らない」と肩を落とす。

 大型連休中は福岡ナンバーの車でごった返し、女性の店にも例年千人余りが訪れる。「感染を広げないために休業を決めたが、一年の中で最大のかき入れ時を失う」。時短よりも重い決断をしたのに支援は見通せず、「(県には)もう少し考えてほしかった」。

 山口祥義知事の20日の会見を受け、県商工会連合会には「支援金の対象ではないようだ。どうすればいいか」といった相談が増えた。

 県の線引きに戸惑っているのは、三瀬ばかりではない。イカで名高い唐津市呼子町からも同じような不満が漏れる。佐賀新聞社に実情を投稿した「萬坊」社長の太田順子さん(40)は「平時は観光名所としてPRしてもらっているのに、今回は忘れられてしまった感じ。呼子に限らず、県内各地で観光客で成り立っている店はかなりあると思う。皆さん、きついのではないか」と投げ掛ける。

 これに対し、県は「休業要請などに関してさまざまな声が届いており、県民の生活に影響が出ていることは重く受け止めている。県民の声を踏まえ、第2、第3の支援策を講じていきたい」とコメントした。

 山口知事は、休業要請の対象から外れた旅館なども支援する考えを示している。売り上げが減少した個人事業主や法人に最大100万~200万円を給付する国の「持続化給付金」など、ほかの支援メニューの周知も図りたいとしている。

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