無症状の新型コロナウイルス感染者のため、佐賀県が借り上げたアパホテル佐賀駅前中央=佐賀市駅前中央

無症状の新型コロナウイルス感染者のため、佐賀県が借り上げた「アパホテル佐賀駅前中央」の客室内部=佐賀市駅前中央

 新型コロナウイルスに感染した無症状者の療養施設について、佐賀県の山口祥義知事は21日、佐賀市のJR佐賀駅の北側にある「アパホテル佐賀駅前中央」を借り上げたことを明らかにした。指定医療機関が重症者に注力できるよう、無症状者のための対処施設を新たに設けた。今週中にも移送を始める。

 この日開会した臨時議会で発表した。山口知事は「感染症指定医療機関が重症者の治療に力を注げるようになる。医療現場の疲労の軽減につながる」と説明した。県が25日から7月末まで全237室を借り上げ、期間中は宿泊客の利用を中止する。

 感染者のうち、発熱や咳(せき)などの症状がない人が対象で、各部屋で過ごす。看護師1人が常駐し、検温や病状の変化に対応する。県職員3、4人も待機し、食事の提供やごみの回収を担う。ホテル従業員も消耗品の発注など事務作業を手伝う。

 ホテル内は感染者が過ごす区域と、それ以外の区域に分ける。区域を行き来する際は、着替えたり消毒をしたりして二次感染を防ぐ。自衛隊とも連携し、感染者への対応法について助言をもらう。

 全国にホテルを展開するアパグループは、新型コロナウイルスの無症状者らを受け入れることを表明していた。県は感染者のための病床確保に取り組んでおり、協力を呼び掛けた。

 アパグループの元谷一志社長は「国難に際し、政府の要請と地域の要望があり、軽症者の受け入れをさせていただきます。元々ホテルも病院も語源は同じであり、地域の社会インフラを担っていることを弊社は自負し、医療崩壊を側面から食い止めたいと思います」とコメントした。

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