多久市地域おこし協力隊で、3年間の活動を終えた大屋謙太さん

 農業が盛んな西多久町を拠点に、農産物の出荷増を目指す活動を続けた。故郷の福岡市から移り住み、活動を続けるうちに「長年受け継がれてきた地域の営みが新鮮に思えた」。子どもや大人と一緒に掘り起こした町の史跡や行事、特産品のPR冊子も作った。

 伝統野菜「女山大根」の販売促進に力を入れ、県内外の物産展で売り込んだ。一定量の仕入れに前向きな業者もいたが、安定して出荷するためには機械などの設備投資が必要で、やむなく断念したこともあった。

 武雄市に隣接する市西部の町の人口は約千人。高齢化率は4割を超え、7年前には小学校もなくなった。過疎化が進む一方、「仕事や趣味に励む人はたくさんいる。もっと地域を巻き込んだ取り組みができたらよかった」と振り返る。

 福岡大で経営学を学び、社会課題を解決する仕事がしたいと協力隊になった。活動で感じたのは「地域の主役は住民」ということ。4月以降も多久市に残り、市のまちづくり会社の委託を受け、空き店舗の活用策などに取り組む。「やればできるという成功体験を、地域と一緒に積み重ねていきたい」。

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