新型コロナウイルスの感染拡大を受け、式典を簡略化して開かれた春季釈菜=多久市の多久聖廟

式典を簡略化して開かれた春季釈菜。壁を取り払うなどの感染防止対策をとった=多久市の多久聖廟

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、式典を簡略化して開かれた春季釈菜=多久市の多久聖廟

 多久市の国重要文化財・多久聖廟(せいびょう)で18日、伝統行事の「春季釈菜(せきさい)」が開かれた。新型コロナウイルスの感染防止のため祭儀を簡略化。参加人数を大幅に減らし、雅楽の演奏も取りやめる異例の祭儀となった。

 孔子の遺徳をたたえて供え物をささげる儀式。1708(宝永5)年に多久聖廟が創建されて以降、古式にならって春と秋に続けられ、県重要無形民俗文化財に指定されている。聖廟を管理する一般社団法人孔子の里によると、1802(享和2)年に佐賀城内の多久屋敷が消失した際など、過去にも式典を簡略化した記録が残っている。

 外出の自粛要請を受け、地元の中学生が披露している「釈菜の舞」や、太鼓、琴の演奏も取りやめた。執事役を務めた荒瀬弘之副市長は「312年の歴史の中で、極めてまれな式典になった。秋にはたくさんの人に来てもらることを願う」と話した。

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