名誉師範の称号を授与された小形健二さん=佐賀市の県警本部

 柔道八段の師範で、柔道や逮捕術を教える術科指導官を23年間務めた小形健二さん(63)=多久市=が、2年ぶり6人目となる佐賀県警名誉師範の称号を受けた。小形さんは「自分をさらに律して高めていきたい。自分は柔道で生きてきたから、少しでも柔道界に恩返ししたい」と話す。

 小形さんは中学時代、陸上や水泳、野球に打ち込み、中学総体では相撲競技に出場。準決勝で柔道経験者を土俵際まで追い込みながら、内股で投げられた。「相撲より柔道の方が強いのか」。この時、柔道を始めることを決めた。

 佐賀東高、京都産業大で稽古に励み、大学では団体戦で全国4強も経験。当時、東海大の山下泰裕氏(現日本オリンピック委員会会長)と対戦し、惜しくも敗れた。「あの時、勝っていたら(自分が)JOC会長になってたかもね」とはにかむ。

 1979年に拝命、直後に柔道の特別訓練員に指名され、全国警察柔道大会(団体)に18回、全国警察柔道選手権大会(個人)に3回、国民体育大会には9回出場。当時2部制だった団体戦では1部昇格や残留を経験し、39歳で第一線を退いた。

 「佐賀県警を強くしたい」と40歳からは指導者として携わった。ただ強くするだけではなく「立派な社会人になってほしい」と人間形成にも力を注ぎ、警察の全国大会個人無差別級で優勝した楢﨑誠さんらを育てた。52歳の時に佐賀県で初めて全日本選手権の審判に選ばれ、2015年には決勝の主審も務めた。

 心に刻む言葉は克己心。「佐賀の中学、高校の選手を五輪選手、そしてチャンピオンに育てることに携わりたい」と夢を語る。称号授与に満足することなく、これからも後進指導を続け、県柔道界の発展を先頭に立ってけん引していく。

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