新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言の対象地域が全都道府県に拡大され、全国知事会は17日の対策本部会合で、国への緊急提言を取りまとめた。人の往来による感染拡大を防ぐため、大型連休中の帰省自粛を国が国民に呼び掛けるべきだと佐賀県の山口祥義知事らが強調。知事の要請で休業した事業者らへの補償を重ねて求めた。国は補償しない姿勢を崩していない。

 会合はテレビ会議形式で、知事約30人が参加した。会長の飯泉嘉門徳島県知事は冒頭「大型連休に向けて大規模な人の移動が起きる可能性が高く、感染拡大予防の重要な局面だ。全知事が結束して難局を乗り越えたい」と述べた。

 佐賀県の山口祥義知事は「最大のピンチ、最後のチャンスという強い意識で臨まないといけない」と宣言拡大の意義に触れ、「国家的な危機管理として国を挙げ、大型連休までに人の移動を止めていく覚悟を国は示さなければいけない」と訴えた。栃木県の福田富一知事は「都道府県をまたぐ移動は強く制限すべきで、法整備の検討も必要」との見解を示した。

 提言は、緊急事態宣言が効果を上げるには、対象地域が全国に拡大した理由を国民に丁寧に説明し、旅行や観光を含め都道府県境を越える移動の自粛を徹底する必要があると指摘した。

 飯泉氏らは会合後、西村康稔経済再生担当相とオンラインで会談した。西村氏は帰省自粛の呼び掛けに「しっかり対応する」との考えを示した一方、休業事業者の損失補償は改めて否定したという。

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