「西原村が熊本地震の復興のフロントランナーとなるように尽力したい」と話す日置和彦村長=熊本県西原村役場

 前震と本震で2度にわたって震度7を記録した熊本地震から4年。当時から陣頭指揮を執り続ける阿蘇郡西原村の日置和彦村長に、現在の村の復興状況などを尋ねた。(山内克也)

 ■道路補修や建物倒壊など生活インフラの復旧状況はどうなっているか。

 村道については昨年9月までに、通行禁止を全て解除した。南阿蘇に通じる県道の高架橋の補修工事も終え、一部の幹線道路は片側通行を続けているが、基本的に交通インフラは地震前のレベルに戻っている。

 被災が大きかった6集落を中心に、約130億円をかけ、熊本地震級の震災にも耐えられる擁壁を伴った宅地造成は年末までに終了する。

 ■仮設住宅の居住者数や人口の変化は。

 村役場近くの仮設住宅には46世帯が居住している。アパートなど村が借り上げた「みなし仮設住宅」には12世帯。被災地の宅地が整えば順次、仮設住宅から移る予定だ。

 人口減は地震前と比べ300人ほど減ったが、減少率は10%未満で、最小限にとどめたのではないか。

 ■今後の復興事業の見通しは。

 仮設住宅の敷地に、防災運動公園(仮称)を整備し、最初は体育館を建設する。村民の健康づくりのための施設だけではなく、空調設備も完備し、避難所としての機能も兼ね備える。

 熊本地震では飲料水の確保の難しさを痛感させられた。災害が起きても常時、飲料水を確保するため、公園内に井戸を掘る事業も計画している。

 さらに「空き地バンク」を創設して、不動産業界と連携しながら県外からの移住計画も考えている。

 ■佐賀県にひとこと。

 地震直後から佐賀県の人々にはお世話になった。職員やボランティアを含め約4400人が佐賀から駆けつけ、人的、物的両面の支援をいただいた。また、2019年度まで、佐賀県や自治体から貴重な人材を派遣してもらい、村の復旧に尽力してくれたことに感謝している。コロナ禍が終息したときには、さらなる復興が進み活力を得た西原村の姿を見に来てほしい。

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