翌日の営業へ向け準備する田久保裕貴さん。4月に入り一気に客足が遠のき、予約がない日は店を閉めている=13日午後、佐賀市白山

 県内の街中では、さらに危機感が強まった。新型コロナウイルスの感染拡大で、安倍晋三首相が全国的に繁華街への外出を自粛するよう求め、福岡県も14日から施設や店舗への休業要請を決めた。福岡県の飲食店と取引のある佐賀県内の事業者は影響の大きさを不安視し「終わりが見えない」と現状を嘆いた。

 「直近の金曜も2組、土曜も3組だけだった」。佐賀市白山で居酒屋「小僧」を営む田久保裕貴さん(33)=同市=は鈍る客足に厳しい表情を浮かべた。4月から来客が減り、営業時間を短縮したり、予約が入っていない日は店を休んだりせざるを得なくなった。14日には2周年を迎え、催しも予定していたが「こんな状況では情報発信もできない」とインスタグラムへの投稿も控えている。

 店の近くにはスナックやバーもあるが、ほとんどが休業。「うちもお店の女の子と一緒に利用する方が多かったが、すっかりなくなった」と影響を肌で感じており、「これがあと3カ月も続けばきつい」

 福岡市の飲食店から使用済みの食用油を買い取る会社を経営するみやき町の40代男性は「今でさえ買い取り量が減っているのに、休業要請でどうなるか」と気をもむ。顧客は天神や中洲の居酒屋や弁当店を中心に約200店あるが「油が出る量がどれだけ減るのか全く予想できない」と話し、従業員の雇用を守るため「各店に油の買い取り額を下げることをお願いしないといけないかも」と頭を悩ませる。

 唐津市内の飲食店などに酒を卸している酒屋の男性店主(71)は、新型コロナウイルスの影響で「3、4月は売り上げが7割減った」と漏らす。10日に東松浦郡玄海町で感染者が確認されて以降は、さらに外出自粛ムードが高まっており、隣の福岡県で施設や店舗への休業要請が出たことに「県内でも、いつそうなるか分からない」と表情を曇らせた。

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