歌曲を披露し、声楽の基礎を解説した丸山繁雄さん(右)=佐賀市文化会館

 佐賀大名誉教授でテノール歌手の丸山繁雄さん(88)が声楽の基礎を解説する「レクチャーコンサート」が12日、佐賀市文化会館で開かれた。個人としては今回が最後の舞台という丸山さんは、呼吸法などの解説を交えつつ会場いっぱいに歌声を響かせ、“理論と実践”が詰まったステージに来場した107人は引き込まれた。

 丸山さんは、大学を退官後の2008年に声楽の教則本を発表。その本の内容を踏まえて12年に初めてレクチャーコンサートを開き、85歳となった17年に第2回目、米寿を迎えた今年は集大成と位置付けて開催した。

 新型コロナウイルスの感染予防で会場入り口にはアルコール液を置き、間隔を開けて着席するように呼び掛けた。丸山さんは壇上から「コロナの恐怖に悩まされながらも、このステージ立てるに喜びをかみしめている。多くの方に来てもらい、厚くお礼申し上げる」と感謝した。

 その後、日本やドイツ、イタリア歌曲など21曲を披露。丸山さんは「ドイツは一曲一曲リズムが違っていて素晴らしい」「イタリアは声楽の登竜門として勉強する」などと紹介し、唱法や呼吸法について実際に曲を歌いながら丁寧に解説した。

 佐世保市から足を運んだ畠中朋子さん(68)は「3年前(のレクチャーコンサート)と声量が変わっていなくて感激した。(丸山)先生の努力や研究のたまものが出た演奏会だった」と目を細めた。

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