密着を避けて、筋力トレーニングを中心とした練習メニューをこなす小城高校柔道部=小城市

集合時に間隔を空けて集まる生徒=佐賀市の佐賀女子高

 新型コロナウイルスの感染拡大が、佐賀県内の高校生の部活動にも大きな影響を与えている。九州地区高校野球や全国高校選抜など春の大会は軒並み中止となり、密閉、密集、密接を避けるため、競技によっては練習内容が制限されている。終息が見えない中、3年生は不安を抱えながらも集大成となる夏の大会が開かれることを信じ、部活動に打ち込んでいる。

 佐賀市の佐賀北高グラウンド。放課後には野球部員の元気な声が響く。普段と変わらぬ光景だが、練習を見守る本村祥次監督は「選手が目標を見失ってしまわないだろうか」と危惧する。

 ウイルス感染を防止するため、11日に開幕予定だった春の高校野球佐賀大会は中止となった。県教委の方針を受け、県外チームとの対外試合も自粛している。例年通りの日程なら、7月の佐賀大会まで約3カ月。2年連続の甲子園を目指す選手たちの間では「夏の大会あるのかな…」と不安の声も出ている。久保公佑主将は「自分たちができることは変わらない。今は野球ができる状況に感謝しながら、全力でプレーするしかない」と言い聞かせる。

 30競技に約7千人が出場する県高校総体は、野球より一足早く、5月末に開幕する。6、7月に開催予定だった九州高校総体の中止が8日に発表され、福岡県などは県総体の延期を決めた。佐賀県高体連は県総体の開催に向けて準備を進めており、全国高体連も現時点で全国高校総体(インターハイ)を予定通り開催する方針を示している。

 ただ、本番を前に十分な練習が積めない競技もある。県の強化指定校になっている小城高女子柔道部。道場では柔道着ではなく、運動着姿の部員5人がそれぞれ筋力トレーニングに励む。通常なら互いに技を掛け合う「乱取り」が稽古の中心となるが、全日本柔道連盟から通達された自粛要請を受け、部員同士が密着しないメニューに1日から変更した。

 臨時休校で3週間休止された部活動は、春休みに再開したばかり。予定していた対外試合や遠征も中止になった。江口楓主将は「こんなに長期間実戦から離れるのは初めて。総体までに試合感覚をどう取り戻していけばいいのか」と悩みを口にしつつ、「どこも条件は同じ。目標に向けて頑張るしかない」と前を向く。

 インターハイ常連の佐賀女子高バドミントン部。シャトルが風の影響を受けないように普段は閉め切っている体育館の窓を開放し、集合時にも部員同士が間隔を空けるなど気を配る。部活動のため、実家の大分市を離れて寮生活を送る大津留呼春主将は「最後の夏だから、チームと一緒に大会に出たい気持ちは強い。普段通りに部活ができる日を待っている」。

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