オンライン診療の流れ

 加藤勝信厚生労働相は10日の記者会見で、スマートフォンなどを使ったオンライン診療について、初診からの適用を来週から始めると明らかにした。処方薬も配送で受け取れるようにする。新型コロナウイルスの院内感染を防ぎ医療崩壊を防止することが狙い。

 厚労省は高齢者の利用のしやすさや医療機関に設備がない場合を考え、電話での診療も可能とした。加藤厚労相は「国民の利便性向上のため対応する医療機関を都道府県ごとに取りまとめて公表したい」と述べた。

 厚労省がオンライン診療での初診料について診療報酬を2140円とする方針を固めたことも判明。患者の窓口負担(1~3割)は最大642円となる。通常の対面で初診料の診療報酬は2880円、患者負担は最大864円となっており、4分の3程度に当たる。10日にも中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)から了承を得たい考えだ。

 オンライン診療では、医師の処方後、薬剤師が電話などで服薬指導した上で、宅配で薬を受け取ることも可能にする。初診での適用については感染拡大が終息するまでの時限措置としている。

 診療を希望する患者は、厚労省が公表するリストから医療機関を探した上で、電話やスマートフォンで予約し診察を受ける。対象は一般患者と、軽症や無症状の新型コロナウイルスの感染者で自宅や宿泊施設などで療養する人を想定している。

 厚労省は患者の成り済ましなど不正防止対策にも取り組む。また転売を防止するため医薬品は一部の種類に制限し、虚偽申告による処方を防ぐ措置を取るとしている。【共同】

■オンライン診療

 医師がスマートフォンなど情報通信機器の画面を通じて、遠隔の患者を診察する診療。1997年にへき地や離島などを前提に認められ、2015年には一般診療でも認められた。厚生労働省は18年策定の指針で、初診患者は原則として対面診療とするよう明記した。新型コロナウイルス感染拡大を受け、同省が今年3月、条件付きで軽症や無症状の感染者への適用を容認。その後、終息までの時限措置として、初診からの全面解禁を決め、政府が7日にまとめた緊急経済対策に盛り込まれた。

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