プロジェクトへの賛同を呼び掛けるシアター・シエマの重松恵梨子支配人(右)と松永りかイベントディレクター=佐賀市松原のシアター・シエマ

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、映画館の臨時休館や新作の公開延期が相次ぐ中、存続の危機に直面している小規模映画館(ミニシアター)を救おうと、インターネットを利用した署名活動「#SaveTheCinema『ミニシアターを救え!』」が始まった。佐賀県内では佐賀市松原のシアター・シエマと唐津市のシアターエンヤ(演屋)が参加し「映画文化の灯を守りたい」と協力を呼び掛けている。

 署名活動は、映画監督の是枝裕和さんや女優安藤サクラさんらの呼び掛けで始まった。署名を通じて感染拡大防止対策によって生じた映画館の損失を補ほ塡てんすることや、終息後に集客を回復させるための広報活動やイベントへの支援を政府に求める。署名は3日間で3万人超が賛同した。13日にはプロジェクトと連動したクラウドファンディング「ミニシアター・エイド基金」も始動、財政支援に乗り出す。

 資金力のあるシネコンと異なり、ミニシアターは財政基盤が弱い。感染拡大の影響が追い打ちをかけ、苦境に立つ館も少なくない。県内も例外ではなく、シアターシエマの3月の売り上げは前年比3割減。今月は半減する見込みという。相次ぐ公開延期で上映作品がそろわず、作品内容やイベント情報を盛り込んだ広報紙の発行も取りやめた。

 ドキュメンタリーやアート系映画を上映し、映画の多様性を保つ役割を果たしてきたミニシアター。同館の松永りかイベントディレクター(28)は「収入がなくなると存続ができない。市民にとっても文化に触れる機会が失われてしまう」と危機感をあらわにする。その上で「ミニシアターは街に根付いた場所で、映画だけでなく、イベントでもさまざまな文化を発信している。多くの人に賛同してもらいたい」と呼び掛ける。

 署名はインターネットの署名サイト「チェンジ・ドット・オーグ」で受け付けている。

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