クスノキ科常緑高木のタブノキは、幹の太さが直径1メートル、高さは30メートルにもなる巨大な木で、春に黄緑色の小さな花が咲き8~9月ごろ、黒い実をつけます。名前の由来は魂の宿る木を表す「霊(たま)の木」から付けられたという説があり、現在でも神木として神社境内で見られます。

 樹皮と根に薬用効果があり、食塩を加え、すりつぶし患部に塗布することで捻挫の治療に用いられます。また蚊取り線香には「タブ粉」というタブノキの葉と樹皮を乾燥させた粉が含まれ、粘着性もあることから、つなぎの粉として香木(白檀=びゃくだん、沈香=じんこう=など)と混ぜて使用されます。さらに木材は硬く丈夫なため、家具、建築、枕木などとして用いられます。

 精神・身体・道具三つの使い方を兼ねそろえた頼もしい樹木です。(中冨記念くすり博物館)

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