玄洋の上折詰「光悦」。唐津産の新鮮な食材などを厳選して使っている

ほっとひとときランチBOXの一例。スコーン、サラダ、肉と卵のおかず、天然酵母パン、ドリンクがついて880円(税込み)

移動販売に力を入れている内田充信さん=伊万里市

 新型コロナウイルスの感染拡大が続き、外食を控える動きが強まる中、持ち帰り商品や移動販売に活路を見いだそうという動きが強まっている。外出の自粛要請などで重苦しい空気も漂うが、「自宅や職場で本格的なお店の味を楽しんで」とアピールしている。

 唐津市北城内の日本料理店「玄洋」は、3月中旬から上折詰「光悦」を販売している。唐津産の新鮮な食材を厳選し、一品一品に手間暇を掛けている。

 折詰は京都のメーカーからボリューム感があり手軽に持ち運べるものを取り寄せた。唐津産のサワラを使った味噌柚庵焼、エビの芝煮、お手製のひろうす、佐賀牛コロッケ、佐賀牛すき焼きなどバラエティーに富んだ23品がそろう(時期や仕入れでメニュー変更あり)。

 宴会キャンセルが相次ぐが、同店5代目の善田浩介さん(43)は「唐津は食材の宝庫。新鮮な食材がとれる利点を生かし、うまく折詰に表現できないかと考えた」といい、「危機に対応する試みの一つ」と語る。

 間もなくオープンから3年を迎える佐賀市八戸の「カフェとスコーンのお店 ひととき」。3月中旬ごろから予約が減少し、通常の2割ほどに落ちた。

 代わりに動きが良くなったのが、以前から販売していたランチBOX。スコーンや天然酵母パン、サラダ、お肉や卵のおかず、ドリンクをセットにしており、月数件程度だった予約が「ほぼ毎日」になった。山本静店長(46)は「どこかで楽しみも必要。家族でちょっとカフェ気分を味わってもらえたら」と話す。

 伊万里市で和洋菓子を作る内田充信さん(35)は、企業や学校などに出向く移動販売に力を入れる。3月のイベント中止が相次いだほか、小中学校の卒業式に納める予定だった紅白まんじゅうのキャンセルも受け、売り上げは激減。「店舗を構えて待つより、アタックして販路を広げた方がいい」と、移動販売を始めた。SNSや知人を通じて口コミが広がり、学校関係者や市内の税理士事務所などから注文が入った。「苦しい時に手を差し伸べてくれて、人の温かさを感じている。先が見えない状況が続いているが、励みになり、希望が見えた」と感謝する。

◇玄洋 「光悦」は平日の予約販売のみ。予約は5日前までに10箱以上から受け付ける。1箱3240円(税込み)。5月まで販売する。電話0955(70)1500。

◇「カフェとスコーンのお店 ひととき」 ランチBOXは880円、スコーン単品で120円~150円。いずれも税込み。電話0952(48)0208。木、金曜定休。

◇菓子販売の内田さん 予約、問い合わせは、電話0955(23)3577。

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