九州電力は9日、玄海原発(東松浦郡玄海町)の敷地内にある二つの焼却炉で、運用開始当初から約40年にわたり、放射性物質を含む気体廃棄物の放出量の算定に誤りがあったと発表した。排気筒を通る風量に誤りがあり、実際より少なくなっていた。九電は「誤りによる周辺環境の影響はない」としている。

 誤りがあったのは、放射線管理区域内で使用した作業服や紙などを燃やす「雑固体焼却炉」と鉄くずやガラスなどを燃やす「高温焼却炉」。雑固体焼却炉は1981年、高温焼却炉は93年から運用している。

 放出量の算定は、排気筒を通る全ての風量を考慮する必要があるが、焼却炉がある建屋全体を換気するファンの風量を計算に入れていなかった。運用開始当初から、算定するプログラムに反映されていなかった。

 北海道の泊原発で同様の誤りがあり、玄海原発でも2018年度分を調査して分かった。気体廃棄物に含まれるトリチウムが増えたものの、発電所全体の総放出量に変更はなかった。定期的に国や関係自治体に報告しており、データが残っている09年度からの記録は、算定し直す。

 九電は原因を調査中としており「重く受け止めている。真摯(しんし)に反省し、再発防止に努める」と話している。

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