宿泊の予約表を確認する大河内正康社長。この日も予約はくフロントは閑散としていた=唐津市東唐津の洋々閣

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言で福岡県が対象になったことを受け、唐津市東唐津の老舗旅館「洋々閣」は8日、4月中の新規の予約受け付けを停止した。既存の予約もキャンセルが相次ぎ、従業員25人を自宅待機にした。5月以降の対応は状況を見て判断する。

 海外からの観光客の利用が多く、2月から影響が出始めた。3月は売り上げが前年に比べて60%ほど減少し、4月の予約客にも宿泊の意向を確認しているが、ほとんどキャンセルされているといい、売り上げは大幅に落ち込む見通し。従業員も感染のリスクからストレスを感じている状態だった。

 事実上の休館に踏み切ったことについて大河内正康社長(47)は「苦渋の決断。宿や従業員を守るだけでなく、終息への協力を優先した」と述べた。行政に対し、市旅館協同組合として支援を要請しており「普段は2、3カ月先まで計画できるが、今は目の前のことで精いっぱい」と嘆息した。

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