佐賀県は8日、県内11人目として7日に新型コロナウイルスへの感染が確認された佐賀市の30代男性に関し、現時点で感染経路を推定できないと発表した。ウイルスの潜伏期間とされる発症前2週間に海外渡航歴や感染拡大地域への訪問はなかった。県は、男性が宗教法人の職員で「閉じられたコミュニティーにいた」と説明した。

 県によると、男性は1日に自宅で転倒、骨折し、整形外科の診療所に入院した際、37・2度の微熱があった。この日に発症したとみている。2日はいったん解熱したが、5日に40度の発熱やのどの痛みを訴え、6日に別の医療機関に転院、7日のウイルス検査で陽性が確認された。現在も39度台の発熱や味覚障害が続いている。

 男性は3月2日から1カ月近く基本的に自宅にいたという。発症前の23日に6時間ほど一緒に清掃作業をした同僚3人にウイルス検査を実施したが、いずれも陰性だった。この宗教法人には頻繁に東京を訪れる担当者もいるという。男性も2月25日から3月1日まで東京に出張していたが、ウイルスの潜伏期間には該当しない。

 これまでに県内で感染が確認された10人は、発症前に海外や感染拡大地域に訪問していたか、感染者の濃厚接触者だったが、感染経路を推定できない初めてのケースとなる。

 発症後に男性と長い時間接触した濃厚接触者はいないとみられる。男性を医療機関に送迎した同僚や、診療所の関係者、同室の入院患者ら計19人へのウイルス検査の結果は、全て陰性だった。今後、別の医療機関の関係者16人も検査する。

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