利用客がまばらなJR博多駅=3日午後、福岡市

 東京都や大阪府などで新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、比較的感染者が少なかった九州でも、福岡県でクラスター(感染者集団)が疑われる事案が相次いで発生し、感染者数が100人の大台を超えた。福岡市では3日、九州・沖縄で初の死者も出た。主に首都圏、関西方面に移動自粛を呼び掛けてきた各地の首長から「九州内」の移動も控えるよう求める発言も出始めている。

 福岡県では2月20日に感染者2人が確認されて以降、1日当たりの感染確認が0~6人で推移していたが、3月31日に17人と2桁台に急増。翌4月1日には32人、翌2日には22人と急激に増え、3日も19人に上った。

 一気に増加した原因は北九州市門司区の「新小文字病院」(4月1日)、福岡市博多区の介護老人保健施設「楽陽園」(2日)、介護事業を手掛ける「ヒーリングフルサービス」が運営する施設(3日)で相次いだ集団発生だ。医療スタッフや施設利用者らのPCR検査には数日間を要するとみられ、さらに感染者が増える恐れもある。

 福岡以外の九州各県でも感染確認が相次いでおり、佐賀県の山口祥義知事が3月30日、首都圏と関西に加え福岡、大分、熊本の3県を名指しして「不要不急の外出は控えてほしい」と県民に要請。熊本市の大西一史市長も今月2日「あらゆる外出を控え、(熊本)県外への移動を自粛するように」と訴えかけた。

 九州最大の繁華街・天神や、交通の拠点である博多駅がある福岡市には、週末になれば九州全域から買い物客らが集まる。福岡県の担当者は「福岡に来ないでくださいと言うのはなかなか難しい」と対応の難しさをにじませた。小川洋知事は既に週末の不要不急の外出自粛を呼び掛けており、3日の記者会見では「6日からは夜間の接客を伴う飲食店や繁華街への外出を控えてほしい」と要請した。【共同】

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