オープンした御茶盌窯記念館で十三代逢庵さんの作品を紹介する十四代中里太郎右衛門さん=唐津市町田

 古唐津、献上唐津、中里家歴代の代表作が一堂に会した御茶盌窯(おちゃわんがま)記念館が、唐津市町田の中里太郎右衛門陶房の敷地内にオープンした。約150年前の古民家を改築した趣ある建物内に、唐津焼の名品約50点を常設展示する。十四代中里太郎右衛門さん(63)は「中里家の夢がかなった」と完成を喜ぶ。

 建物は木造2階建てで、延べ床面積160平方メートル。十二代で重要無形文化財保持者(人間国宝)の無庵(むあん)さん(1895~1985年)が住居として使い、太郎右衛門さんもここで生まれた。その後、社員寮として使っていたが、ここ30年ほど空き家だった。

 当初は取り壊し、駐車場にする考えだったが、2018年夏に記念館への改築を決めた。19年11月末に工事が終わり、陶房内にある国指定史跡「唐人町御茶盌窯跡」から名を取り、「御茶盌窯記念館」とした。

 館内には18、19世紀の献上唐津に加え、十三代逢庵(ほうあん)さん(1923~2009年)の第1回日展特選作の叩き壺「牛」や太郎右衛門さんの日展特選作「焼締(やきしめ)壺90」(1990年)などが並ぶ。

 玄関横の蔵も展示スペースで、太郎右衛門さんが収集した桃山時代の古唐津をはじめ、無庵さんの「朝鮮唐津耳付水指」などの名品を並べる。太郎右衛門さんは「多くの方に唐津焼や中里家の作品をゆっくり見てもらいたい」と話す。

 開館は午前10時から午後5時までで、水曜が定休(祝祭日の場合は翌日休日)。一般400円、15人以上の団体350円、高校以下無料。問い合わせは、電話0955(72)8171。

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