唐津市を拠点とする3人制バスケットボールのプロチーム「カラツレオブラックス」の18歳以下(U―18)のチームが2~7日、セルビア共和国を訪問した。東京五輪の3人制バスケで金メダル候補のセルビア代表が、唐津市で事前合宿を予定していたことがきっかけとなった。日本とは異なる指導を受けて、同世代のトップ選手と試合を行い、刺激を受けた。
レオブラックスは佐賀県や唐津市と連携して事前合宿を誘致してきた。訪問は、セルビアとの関係性を強化し、若手の競技力を高めようと県の事業で実施した。
U―18チームの5選手に加え、レオブラックス所属の原慎也選手(36)が参加した。現地では、代表経験があるコーチから指導を受けた。パスやドリブル、シュートなどプレーそれぞれでコーチが異なり、阿部大空さん(18)=伊万里市=は「(専門性を追求しているだけに)レベルが高い。練習の雰囲気もよかった」と振り返った。
セルビアのU―18代表と試合をするなどして交流を深めた。北川鈴菜さん(18)=小城市=は「体が大きいしシュートの正確性が違う。今回学んだことを後輩たちに伝えたい」と感想を述べた。
滞在した時期は新型コロナウイルスが欧州で流行する前で、レオブラックスの坂本正裕GM(39)は「一生に一度あるかないかのチャンス。セルビアの選手を見せたかった」。出発直前まで関係機関と連絡を取り、訪問するかを検討した。現地では手洗いやうがいなどを徹底し、感染予防に努めたという。
東京五輪が1年程度延期になり、セルビア代表が唐津市で事前合宿を開くかは現時点は未定。今回の訪問で温かく歓迎してもらった原選手は「『また唐津に来たい』と思ってもらえるように私たちも迎えたい」と述べ、受け入れ準備を進めることを誓った。