「ドライブイン多久」として創業した当時の「サンモリナガ」
(右から)店主の森永茂さんと妻の勝子さん

 多久市北多久町の国道203号沿いにあるレストラン「サンモリナガ」は50年前、「ドライブイン多久」としてスタートしました。落ち着いた雰囲気ながらどこか個性的な店には、時流の波にもまれた半世紀の歴史が刻まれています。「十日だし」と呼ばれる特製のだしにも店の歩みを思わせる滋味があります。

結婚して茂さんが多久に戻ってきた当時の「サンモリナガ」
しっかりしたうま味とあっさりした後味が特長の「十日だし」を堪能できる「太平燕」

 現在の店主・森永茂さん(66)の父・故末雄さんが1969年に創業した「ドライブイン多久」。「当時の交通手段は国鉄で、食事といえば駅前の食堂くらい」(茂さん)でしたが、国道整備の動きに合わせて店を構えました。ちゃんぽんやラーメンなどを出していました。
 熊本の寿屋に勤めていた茂さんは30歳で勝子さん(66)と結婚し、同時に多久へ戻って店を継ぎました。店名を「サンモリナガ」に変え、業態も当時はやっていた「ファミリーレストラン」へと大転換。さらに寿屋でレストランの店長も務めた経験を生かし、メニューを充実させていきました。

 

 現在も人気メニューのカレーやハンバーグは「今の形になるまでしばらくかかった」といいます。ハンバーグは、佐賀牛も生産する嬉野市の畜産業者から仕入れた上質なブロック肉を店でミンチにして使い、カレーは大量のタマネギをベースにたくさんのフルーツで甘みを出します。いずれにも、野菜と鶏を沸騰させずに10日間煮込んで取る「十日だし」が味の決め手です。
 店の50年を「その時々の流れの中で一生懸命だった」と振り返る茂さん。一時、会席や焼き肉へ業態を変えたこともありました。茂さんは「変わっていくのは悪いことじゃない。今後も浮き足立つことなく、流れる木の葉の上でも櫂(かい)を手放さずに店を営んでいきたい」と話しています。

MENU

 

 十日だしを使ったカレーとハンバーグが一度に味わえる「バーグカレー」(1360円)=写真=や、本場熊本でも今や珍しいという和風の「太平燕(タイピーエン)」(760円)が人気。ライスとサラダ、コーヒーが付くセットでは「三元豚ロースカツとじセット」(1520円、単品1330円)もこだわりの逸品です。

DATA

 

[住]多久市北多久町小侍642-1
[電]0952(75)3457
[営]10:30-14:30、17:00-21:00(いずれもオーダーストップ)
[休]なし(毎週木曜は昼のみ営業)
[P]あり

このエントリーをはてなブックマークに追加