鍋島直正肖像写真(公益財団法人鍋島報效会所蔵、写真は佐賀県提供)

絹本著色豊臣秀吉像(名護屋城博物館所蔵、写真は県提供)

 佐賀県文化財保護審議会は26日、公益財団法人鍋島報效会が所蔵する「鍋島直正肖像写真」や県立名護屋城博物館(唐津市鎮西町)の「絹本著色(けんぽんちゃくしょく)豊臣秀吉像」など4件を県重要文化財に指定するように山口祥義知事に答申した。佐賀市大和町の「名尾紙」は工芸技術として県重要無形文化財に、新北(にきた)神社(佐賀市諸富町)のビャクシンは県天然記念物に指定するように求めた。

 鍋島直正肖像写真は湿板ガラス写真で6枚あり、木製ケースにそれぞれ納められている。撮影者は佐賀藩士の医者・川崎道民で、撮影年月や場所などを記した紙がケースに貼られている。日本での写真術の実用化を知る上で、貴重な作例と位置付けられている。

 豊臣秀吉像は、朝鮮出兵(文禄・慶長の役)で国内拠点だった名護屋城主の豊臣秀吉が描かれ、県とのゆかりが深い。手足を小さく表現する描写や掘り抜き技法などが狩野派絵師の特徴で、美術的な価値が高い。

 名尾紙は元禄年間(1688~1704年)に生産が始まり、紙の強靱(きょうじん)性を生かして障子紙やちょうちん紙などに使われてきた。新北神社のビャクシンは県の「名木100選」に選定されており、地元では「飛龍木(竜神木)」として大切に育てられてきた。

 このほか、杵島郡白石町の弥福寺にある木造阿弥陀如来立像、鹿島市の旭ヶ岡遺跡から出土した鉄戈(てっか)と甕棺(かめかん)の計2件を県重要文化財に指定するように答申した。4月以降に6件が指定されると、県の指定文化財は合計で327件になる。

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