新型コロナウイルスの感染拡大に伴う宴会の中止や学校の休校などを受けて、佐賀県内の飲食店や旅行業者、給食納入業者など多くの業界で影響が広がっている。収入源が途絶える形となり「持ちこたえなければ」と融資を検討するものの、先々の返済を考えて躊躇(ちゅうちょ)し、資金繰りに苦慮している。

 

 「予約の9割がキャンセル」。国内旅行やアジア圏の海外旅行を扱う佐賀市の旅行会社の経営者は、影響の大きさに頭を抱える。部活動に関連する大会中止が相次ぎ、キャンセルの手続きに追われた。卒業旅行シーズンだったが、テーマパークなどの休園も重なり「価格を安くしたところで動かない。手の打ちようがない。どこまで耐えられるか、体力勝負」と話す。

 県商工会連合会がまとめた相談内容(10日現在)では飲食業が目立つ。59件のうち、最も多い相談内容は「資金繰り」24件だった。県内で宿泊飲食業を展開する経営者は、3千人に上る相次ぐキャンセルで「売上高は40~50%、1500万円相当の減収」とみて、「これほど長期にわたる大打撃は経験がない」。先行きが見えず、「このままでは資金繰りが危うい」と危機感を募らせる。

 神埼市の小中学校に1日当たり約3千食分の食肉を納入する精肉業者は、学校の長期臨時休校によって「経営の柱の一つだった給食の売り上げがなくなってしまった」と肩を落とす。自粛ムードの広がりで飲食店の受注や店舗の買い物客も減った。「収入のつてがなく、見通しが立たない。何とか持ちこたえたいが…」

 行政の助成金や金融機関の融資を検討するが、「実質無利子の制度もあるが赤字を補うだけ」と嘆く業者も。「当面のつなぎ資金を」と検討する飲食店経営者も「借りれば返済が発生し、利益は残らなくなるだろう」と思い悩む。

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