3月末にかけて多くの親子が集まる健診が延期になっている。育児の悩み事など個別相談は受け付けている

 新型コロナウイルスの感染拡大で、佐賀県内の多くの市町で3月末にかけて実施予定だった乳幼児集団健診が延期になっている。集団健診形式で実施するため、感染リスクを考慮した。ただ乳幼児の発育をチェックする役割があるため、時期を大きくずらすことは難しい。今後の感染状況が見通せない中、市町の担当者はもどかしさを募らせる。

 厚労省は、2月28日付の通知で乳幼児の集団健診を必要に応じて延期するよう都道府県などに要請した。母子保健法では、市町に1歳半と3歳の健診実施を義務付けており、県内10市は集団健診を採用している。個別に医療機関で受診することもできる。

 首のすわりなどを調べる4カ月健診を行う鹿島市は3月分を翌月に延期した。特に乳児は、発達をチェックしやすい月齢「キーエイジ」があり、担当者は「もう一度の延期はできない」と神経をとがらせる。嬉野市も「安全を優先」で1歳半と3歳の健診を3月中は取りやめた。神埼市は1歳半健診を延期したが「適切な時期からずれないよう、できるだけ早い時期に実施したい」、唐津市は「延期した分をどう再開するか、今後の状況をみて判断する」との考えだ。

 延期・休止しなかった市町は、感染防止策を徹底する。小城市は19日、消毒など対策を施して健診を実施した。発熱の有無を確認し、歯の手入れ指導など一部を省略した。武雄市は、親子は自家用車内で待機してもらうなど「一度に集めないようにした」という。3月上旬に健診を行った佐賀市は、事前にチェックシートを送付し、風邪症状がないか尋ねた。会場ではマスク着用を義務づけ、絵本やおもちゃは撤去し、集団での講話は中止した。

 佐賀市の担当者は「1会場の親子で150人の規模になり、すぐに延期というわけにもいかない。隣県の開催状況を参考にした」と話す。4月も開催する方針だが「もし感染者が増えれば対応を考えなければならない」と気をもむ。

 健診は、栄養状態を確かめ、健康課題の早期発見や虐待の兆候を確認する役割もある。離乳食教室や「赤ちゃん相談会」などの親子のための事業も中止が相次いでいるが、個別相談は市町の保健センターが受け付けている。

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