春を告げる炎がバチバチと音を立てて駆け巡った。唐津市七山の樫原湿原で、枯れ草を焼き払い、芽吹きを促す「野焼き」が行われた。貴重な湿地の保全が目的で、木が生い茂るのを防ぐ。 樫原湿原は“九州の尾瀬”とも呼ばれ、珍しい湿原植物の宝庫。野焼きは毎年3月中旬頃、湿原内にある池の水位を下げて準備する。