長大な墓地と古代の森

古代の森の散策路

 吉野ケ里歴公園の北部には、弥生時代に造られた長さ約600メートル、約1000基にも及ぶ長大な列埋葬の墓地があります。現在はその半分の約300メートル、500基を、土盛りとレプリカで再現しています。その西側には森が広がっていて、「古代の森ゾーン」と言います。ここは、吉野ケ里遺跡で確認された花粉や種子などから弥生時代の樹木を推定し、整備されています。

 人が定住する以前の吉野ケ里丘陵は、カシやシイなどの照葉樹林を中心として、コナラやクリなどの落葉樹が生えていた環境だったと考えられています。しかし、弥生時代の終わりごろには、エノキやムクノキなどの二次林(人との干渉度が高い林)が増えていることから、人口の増加によって建築材や器具材などの材料とするための伐採が進んだようです。

 その古代の森を再現するために、佐賀市富士町(嘉瀬川ダムが造られる時の水没予定地)から弥生時代の樹木に近いと考えられる樹林や草木、土壌動物などが表土ごと移植されました。

 春は新緑と木漏れ日が美しい森です。古代の森を散策しながら弥生時代に思いをはせるのも楽しいのではないでしょうか。(福田幸夫 吉野ケ里ガイド)

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