地域住民がつくる予定だった花道で教職員から花を受け取り退場する嘉瀬小の卒業生=佐賀市の同校

江口浩文校長から卒業証書を受け取る嘉瀬小の卒業生。この時は全員マスクを外して素顔を見せた=佐賀市の同校

 佐賀市など県内の多くの小学校で19日、卒業式が行われた。新型コロナウイルスの影響で、県内も今月3日から一斉臨時休校となるなど異例の年度末。卒業生たちは友人や先生と過ごせる時間をかみしめ、マスクの下に笑顔をのぞかせながら学びやを巣立った。

 佐賀市嘉瀬町の嘉瀬小(江口浩文校長)では当初の予定を変更し、在校生や地域住民は出席せず卒業生29人と保護者、教職員だけで実施。時間も約30分短縮した。出席者のほとんどがマスク姿で、会場の体育館入り口にも手指消毒液とマスクを設置。式前には職員が「窓を開けていますが、寒くないですか」「マスクがない方には準備します」と呼び掛けた。

 式では、同市のノリ漁師兼ピアニスト、徳永義昭さんがサプライズで登場。難曲「ラ・カンパネラ」をプレゼントした徳永さんは卒業生に「皆さんが年中だったころからきょうまで8年間、仕事をしながら毎日練習した」と日々の努力の大切さを説いた。

 式中の合唱でピアノを弾いた杉町美咲さんの父・嘉彦さん(36)は「ピアノの先生に晴れ姿を見せられないのを娘は残念がっていたが、異例の状況でも開催して祝福してもらい、記憶に残る式になった」とありがたみを感じていた。宮嶋洸太君は「休校で友だちと会えない時間はさみしかった。友だちと過ごす時間の大切さを感じた」と晴れやかだった。

 この日は佐賀市のほか小城市、鳥栖市など多くの小学校で卒業式が行われた。

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