西九州大を卒業した大谷桃子さん(左から2人目)。卒業式は中止となったが、神埼市の学校内ではかま姿で友人と記念写真に収まった(本人提供)

 車いすテニスで東京パラリンピック出場を目指し、佐賀県内を拠点に練習する大谷桃子さん(24)が、神埼市の西九州大を卒業した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、楽しみにしていた19日の卒業式は中止。「残念」と肩を落とすが、はかま姿で友人らと学びやを訪れ、門出を祝った。

 大谷さんが卒業式中止を知ったのは、遠征先の米国だった。一緒に卒業旅行に行った友人とのやりとりで分かり「ただただ、悲しかった」。父から「一生に一度。好きなものを選びな」と背中を押されてはかまを選んでいた。「どうしても着たい」と友人に大学での記念撮影を提案。19日は大学の石碑の前で写真に収まり「仲のいいメンバーと最後に撮れて良かった」とはにかんだ。

 入学直後から競技を始めると、すぐに頭角を現した。海外への遠征が増え、学校に行く回数が限られた。友人がなかなかできす、後輩と一緒に講義を受けることもあった。「なかなか周囲と溶け込めず、しんどさもあった」。複雑な胸中を明かした一方で「車いすテニスに出合えたことは良かった」と振り返る。4年間を終え「卒業できたことの感謝を込めた」と両親にプレゼントと手紙を贈った。

 4月からかんぽ生命に就職するが、東京パラリンピックの出場を見据え、これまでと同様に佐賀を拠点に技に磨きをかけていく。新型コロナウイルスの影響で大会延期なども続くが「新たな取り組みの習得と体力づくりをメインに、この期間に集中して練習する」と決意を新たにした。

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