佐賀市内に住む佐賀大学の20代男子学生が新型コロナウイルスに感染していた問題で、佐賀県は14日、知人や医療関係者ら男子学生と発症前後に接触した23人にPCR検査を実施し、全員陰性だったと発表した。県は16日から予定していた県立中学、高校と特別支援学校の再開を取りやめ、臨時休校の継続を正式に決定。20市町にも同様の対応を要請した。

 県は11日に学校再開を決め、市町に通知して準備を進めていた。山口祥義知事は「再開を楽しみにしていた子どもたちのことを考えると切ないが、できる限り危険性を排除しなければならない」と理解を求めた。市町立の小中学校は多久市が16日を臨時休校とし、17日以降は保護者の意向を聞いて決める。その他の19市町は休校を継続する。

 県の対策本部会議で、山口知事は男子学生の行動歴と、接触者23人を特定したことを公表した。13日までに全員に行動自粛を要請、PCR検査を実施した。男子学生は発症後、公共交通機関を利用しておらず、佐賀市内から出ていない。

 男子学生は2月27日から友人4人とフランスを訪れた。福岡空港から仁川国際空港(韓国)経由でパリのシャルル・ドゴール空港を利用。3月4日に同じルートで帰国し、福岡空港から佐賀市までは車で移動したという。

 男子学生は帰国後、発症した9日までの間に知人10人と接触した。10日に市内の医療機関を受診した際も医師や看護師ら7人の医療関係者と接触。これとは別に、11日に長時間一緒に過ごした知人2人を県は「濃厚接触者」とした。国の基準では濃厚接触者が検査対象だが、県は「感染拡大の防止」を最優先し、発症前の接触者らにも対象を広げて23人全員にPCR検査を実施。全て陰性だったことで、現時点では県内で感染拡大の傾向はみられないことが分かった。男子学生の容体は改善傾向という。

 山口知事は会期中の2月定例県議会に、感染対策の補正予算案を追加提案する考えを示した。PCR検査の体制拡充やマスクの確保などを検討している。

 県内初の感染確認に伴い設置した専用コールセンターには13日の開設時から14日午後6時までに136件の相談があった。うち17件を、症状のある人向けの帰国者・接触者相談センターに回した。

このエントリーをはてなブックマークに追加