新型コロナウイルスへの感染拡大防止で休館している中央児童センター=佐賀市

 佐賀県内で初の新型コロナウイルス感染者確認を受けて16日の学校再開見送りが決まった。休校延長で夏休み並みの連続休暇になり、県内の児童生徒や保護者からは困惑の声が上がる。ストレスを抱えた様子の子どもの姿に「春休み前の1週間だけでも登校すれば落ち着くと思っていたのに」との嘆きも聞かれた。

 佐賀市大和町の小学5年生の女子児童は「友達と遊びたかった」、西松浦郡有田町の小学3年生の女子児童も「転校する友達に会えると楽しみにしていたのに」と声を落とした。佐賀市の私立高2年の女子生徒は「受験勉強の計画にも影響しそうで不安」と明かす。

 共働きで小学2年の娘を臨時の学童保育に預けている伊万里市の女性は「学校再開と聞いた時はほっとしたけれど、休校の延長は仕方がない」と理解を示す。一方、佐賀市の小学生2人の母親(42)は「姉妹の口げんかも増えてぴりぴりしている」と懸念する。

 臨時休校中、子どもをどう過ごさせるかは、県中部の放課後児童クラブの会合でも話題に。外で遊ばせていると住民から学校に連絡があったといい「狭い室内よりは外で遊ばせた方がいいと思ったのだが」と関係者は戸惑いを隠せない。

 休校延長で授業消化の課題も浮上する。杵島郡大町町の船木幸博教育長は「悩ましいのは未履修問題。新年度に1週間ほど未履修分を学ぶ時間を取り、それでも時間が足らなければ夏休み短縮も考える。学年によって進度が違うこともあり、対応が難しい」と話す。

 佐賀市学事課の担当者は、給食のキャンセルで関係事業者への連絡に追われた。全てがキャンセルに応じるのではなく「検討させてほしい」との声もあった。

 佐賀市の福岡精肉・デリカは市内の小中学校などに1日約6千食分を届けている。福岡勤社長(66)は「佐賀で感染者が出れば再開はないだろうと予測はしていた。ただ、直前まで再開の打ち合わせをしていただけに痛手。4月からも見通せない状況」と不安を口にした。

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