県内初の感染者確認を受けて開かれた県の新型コロナウイルス対策本部会議後に、記者の質問に答える落合裕二教育長(右)=13日午後9時、佐賀県庁

 「残念至極」。約2週間ぶりの学校再開を3日後に控えていた矢先の佐賀県内での新型コロナウイルスの感染者確認に、佐賀県や教育関係者に衝撃が走った。全国に先駆けた判断から一転、わずか2日後に休校延長となることが濃厚となった。落合裕二県教育長は「学校現場、そして児童生徒、保護者に申し訳ない」と肩を落とした。

 「まさかだった」と落合教育長。再開の一報を受けていた学校現場からは「安心した」「子どもたちが喜んでいる」という声が教育長の耳に届いていただけに「(再開は)厳しい状況になったと認識している。残念だ」。11日に再開を決めてわずか2日。その落胆ぶりは大きかった。

 落合教育長は、13日夜にかけて市町の教育長らには県内で感染者が発生したことと、学校再開が厳しい見込みを伝えるとした上で「一度再開すると決めた中で、改めて休校の要請をすることになる。非常に混乱する。大変申し訳ない」と陳謝した。学校再開に向け給食の準備も進んでいたことにも触れ、「相当な迷惑をかける。財政的な補填(ほてん)も考えていかなければ」と口にした。

 学校現場や市町にも混乱が広がった。県が方針を示す前に再開の意向を示した武雄市は「市内や隣接市町で感染者が発生した場合は延期」としていた。竹内智道学校教育課長には、校長から対応を尋ねる電話が相次いだ。「まだ情報が少ない。明日、校長会や教育委員会を開催する方向で調整している」と話した。

 16日の再開を見据え、東松浦郡玄海町の玄海みらい学園では給食の手配を済ませ、子どもたちの間隔を離して食べさせる対策を考えるなど準備を進めていた。唐津市の高校では、基礎学力を測る試験や、生徒の活動記録を作るための面談などを予定。校長は「(再開は)もうだめだろう。休校期間が延長になれば授業の遅れを取り戻すのは厳しくなる。夏休みに挽回するしかない」とこぼす。

 佐賀市の県立高校に勤める男性教諭(49)は、生徒の心身への健康を考慮して「このまま休校するよりも再開した方が子どもたちのため」との思いは強いが「県の決定には従わないといけない」と複雑な思いを口にする。

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