掲載誌の「角川短歌」3月号を手にする野中曉さん=小城市の自宅

 小城市の野中曉(さとる)さん(83)が、第11回角川全国短歌大賞の題詠部門で三席にあたる角川文化振興財団賞に輝いた。昨年の佐賀豪雨に絡めイメージを広げ、温かみが胸に広がる作品で初めての入賞を果たした。

 入賞作は「会釈して前を横切る少女子(おみなご)に避難所の朝あたたかくなる」。それぞれの悲しさや苦しみを抱える人々の間を会釈ですり抜ける小中学生の少女を思い浮かべ、その礼儀正しさに空気が和む様子を歌にした。

 佐賀の短歌結社「白鷺(しらさぎ)短歌会」と中央の結社「潮音(ちょうおん)」に所属し、2018年には県文学賞の短歌部門で4度目の一席を受けた。今年は潮音の新春20首詠でも一席になり、喜びをかみしめる。題詠での短歌を「人と違った自分なりの視点で捉えるのが重要」と話し、「短歌は言葉との戦い。苦しいけど面白い」と笑顔を見せる。

 第14回角川全国俳句大賞も開催され、全国から短歌4547首、俳句1万1735句が寄せられた。入賞作は「角川短歌」3月号(B5判、262ページ、税込み970円)で発表されている。

 その他の入賞者は次の通り(敬称略)

 短歌・題詠部門佐賀新聞社賞=野中曉▽俳句・自由題部門秀逸=山口惠美子(佐賀市・2点)小浜史都女(唐津市)▽俳句・題詠部門秀逸=高木秀夫(佐賀市)▽俳句・題詠部門佐賀新聞社賞=田中道舟(同市)

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