選抜高校野球大会の中止でアナウンス役が実現せず「二度とない機会だから悔しい」と話した才川陽妃さん=佐賀市の佐賀清和高校

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた第92回選抜高校野球大会の中止で、佐賀清和高校3年の才川陽妃さん(佐賀市)が開会式で担当する予定だったアナウンスの大役が幻になった。司会進行は全国高校放送コンテストの優勝者が務めており、昨夏の朗読部門で最優秀賞に輝いた才川さんが務めるはずだった。「甲子園での司会は二度とない機会。集大成と思っていたので悔しい」と唇をかむ。

 才川さんは、音声表現などの技術を競う「NHK杯全国高校放送コンテスト」に2年連続で出場し、昨年、全国約5400人の中から日本一になった。

 甲子園の司会は5年前にOGの田中佐季さんが務め、才川さんも放送部に入った1年生のころから目指してきた。「顧問の先生をもう一度連れていきたいと思っていたし、全国優勝した時は甲子園でのアナウンスも頭をよぎった。3年生の最後まで放送ができると思い、最終目標にしてきたけれど…」と残念がる。

 4日に開会式中止の方針が示され、11日に大会中止が決まった。出場予定校の球児たちが肩を落とす姿に「複雑な、切ない気持ちになった」と話し「私以上に甲子園の土を踏みたかったに違いない」と推し量る。

 今春、立命館大に進学し、サークルで放送を続けるという。「甲子園よりも、もっとすごいステージがあるかもしれない。知識を増やして、多くのことを伝えられるアナウンスを目指したい」と気持ちを新たにしている。

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