講座で決済事業者に使い方や利便性などを尋ねる参加者=佐賀市の佐賀商工ビル

 クレジットカードやスマートフォンでのQRコード決済など現金を使わないキャッシュレス決済。佐賀県内で利用できる加盟店舗数は6083店(3月11日現在)と増加傾向にあるが、「現金志向」が根強い県民性もあってか、業種によっては実際の利用は伸び悩んでいる。決済事業者らは消費者向けの講座を開き、利用促進につなげようと模索している。

 「興味はあるけど、現金がややこしくなくて好き」。1月下旬、佐賀市で利用者向けのキャッシュレス講座に参加した市内の秋吉てるよさん(70)は、こう話した。講座には、平均60歳の市民約80人が参加した。ポイント還元事務局の担当者や決済事業者が、決済手段ごとの特徴や、6月末までのポイント還元制度を解説した。講座終了後には、QRコード決済のアプリのダウンロードの仕方や、決済方法などを尋ねる参加者が多く見られた。秋吉さんは、アプリの設定を学べたといい「使ってみたい。現金でもキャッシュレスでも、知った上で選択できれば」と、利用に前向きな姿勢を見せた。

 佐賀市のタクシー会社は、キャッシュレスでの決済は1割程度といい、ポイント還元制度が始まった昨年10月から「横ばいか、微増」。一方、武雄市の飲食店では2倍ほど増え、約4割がキャッシュレス決済といい、業種によってばらつきが見られる。

 三井住友カードの担当者は「現金の方が信用度が高く、ATMがどこにでもあって入手しやすい」と説明する一方、働き方改革を進めていく中で金融機関のコスト削減によって「ATMが維持できなくなる」と今後の懸念を挙げた。講座を開いた佐賀市の野口英史商業振興係長は「事業者と消費者の両輪に働き掛け、普及や利用の向上につなげたい」と話す。

このエントリーをはてなブックマークに追加