利用者に長時間滞在しないよう求めたり、催しの中止を知らせたりする張り紙が並んだ=伊万里市民図書館

 新型コロナウイルス対策で佐賀県内の公立小中学校が一斉臨時休校となって5日が過ぎた。放課後児童クラブ(学童保育)を利用しない児童の多くは、家で過ごすことになり、保護者からはストレスをため込むことを心配する声も上がる。学校側は不要な外出は控えるよう求めているが、約2週間に及ぶ「在宅」生活に保護者らは「子どもがかわいそう」「どう過ごせばいいの」と悩ましげだ。

 県こども未来課によると、県内では通常、小学生の4人に1人が学童保育を利用している。臨時休校中の利用状況は「通常の半分くらい」といい、大半の児童は自宅や親族の家で毎日過ごしていることになる。

 学童保育の利用が懸念したほど多くない現状に対し、「保護者には臨時休校の目的を理解してもらっている」と同課の担当者。ただ、学童保育の現場の支援員は「家に居ることが飽きた子や友達と会いたい子など、今後は増えるのではないか」とみている。

 休校中の過ごし方について行政や学校は「大勢が集まる場所への外出は避け、基本的に自宅で過ごす」ことを求めており、学校以外で子どもが多かった場所も軒並み利用を制限している。市町の図書館は本の貸し出しは行うが、席に着いての読書や学習など長時間の滞在は控えるよう呼び掛ける。学習塾も「休校期間中は在宅学習にする」(公文教育研究会)など休講にしている所が多い。

 6日昼の武雄市の商業施設。県外から祖父母の所に遊びに来ていた2人の小学生の母親(35)は「昨日までほとんど家にいて体を動かさないから寝付きも悪く、『食っちゃ寝』の繰り返しで生活のリズムが崩れている。ストレスがたまっているようだし、土日はどこかに連れて行ってあげたい」と話す。小学4年の姪(めい)を連れた伊万里市の女性(51)は「息抜きをさせようと思ってここまでドライブ。何だか子どもがかわいそうで」と同情した。

 子どものストレス対策について県教委は「配慮が必要な児童生徒への家庭訪問やスクールカウンセラーの派遣など、各現場で個別に対応する」としている。運動や体力づくりも自宅で行うことを求め、休校期間はあくまでも「基本は自宅で過ごす」を守ってもらう考えだ。

 国立病院機構嬉野医療センター感染対策室の重松孝誠・感染管理認定看護師は「原則は外出しないこと」とした上でこう述べる。「元々、元気に遊んでいた子が1、2週間も家でじっとしていると、免疫力に影響する基礎体力を低下させる心配もある。大人の観察が行き届き、手洗いなどの対策をしっかり行うのであれば、少人数の友達と外で気分転換程度に遊んでもいいのではないか」

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