文部科学大臣が表彰する優良公民館に、佐賀市の新栄公民館(杠輝夫館長)と若楠公民館(池田隆彦館長)が選ばれた。休耕田を活用した農業体験や異世代と交流する子どもの遊び場づくりなど、地域課題の解決に向けた取り組みが評価された。
新栄公民館は、住民から「休耕田を使ってほしい」と相談を受け、子どもたちを対象に米作りイベントを開いた。春から冬にかけて田植えや稲刈り、餅つきに取り組んだ。杠館長(73)は「地域で協力し合ったことが認められた。子どもを中心に大人も巻き込める催しに取り組みたい」とさらなる活動に弾みをつける。
若楠公民館は、地域に公園などの遊び場が少ないことから3日間の「夏休みチャレンジ教室」を実施。地元の文化サークルや中高大学生と連携し、ロボットゲーム体験や夏休みの宿題教室などを開いた。期間中は公民館を開放し、子どもが集う場も設けた。池田館長(75)は「異世代の交流など人の交わりを生かしてきた。住民が主体となり、子どもが楽しめる場所にしたい」と語った。
各県の教育委員会が推薦して審査し、全国75の公民館が選ばれた。