内田琢馬さん

 聖火ランナーに選ばれる予感はしていた。「車いすでスポーツをしていて話題性があるから、可能性はあるなと思ってたんですよ。でも、当選を知らせるメールが届いた時は、まさか、とびっくりしました」と笑って振り返る。

 有田工高2年の内田琢馬さん=伊万里市黒川町=は車いすマラソンの選手。今年は新型コロナウイルスの影響で残念ながら中止になったが、全国車いす駅伝に県代表として3年連続で出場している。

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 競技を始めたのは小学2年の時。イベントでレース用の車いすに試乗し、風を切る感覚に魅了された。普段は一人で黙々と練習し、各地の大会で実戦を積んで力を付けてきた。

 高校に入ってからは学業を優先しているため、練習量は減った。安定した仕事に就き、生活のことを心配せずに競技を続けていくためにも、今は競技と少し距離を置くしかなかった。

 そんな時に聖火ランナーを経験することができて、喜びもひとしおだ。距離はわずか200メートルだが、一生心に残るだろう時間をかみしめたいと思っている。「テレビで聖火ランナーのトーチを見て、自分が持つんだ思うとワクワクする」

 物おじしない性格で、国内トップクラスの選手の知り合いも多い。パラリンピックで活躍する姿を見たいし、小学生の頃から指導を受けている山本浩之選手(福岡県)にはぜひメダルを取ってほしい。そしていつかは自分も、選手として大会に出場したいと思っている。

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